- 当院における基本的なお子さまへの接し方をお伝えします。 -
お子さまに、これから行うことを口で説明し(Tell)、使う道具を見せてあるいは手鏡などで処置する場所を示して(Show)、説明した通りに処置を行なう(Do)方法です。
未知のものへの不安や恐怖を軽減させる方法です。注射器やメスなど過去の経験からくる思い込みがはっきりしているものについてはあえてこの方法は使わない(事前に見せない)ことが多いです。この場合は、また別のアプローチをします。
好ましい行動をしている他のお子さま(同年齢あるいは心理的に近い兄弟姉妹)をお手本として観察させると、お子さまはその後、同様の状況におかれたときその行動を模倣しようとする行動を利用するものです。
例えば、お子さまが好ましい行動(例えば、一人でチェアーに座った、一人でお口を開けられた等)ができた場合、「ほめる言葉」をかけたり「小さなごほうび」をあげたりします。これらによりお子さまの行動をより好ましい方向に導いていく方法です。
当院では、診療中のほめる言葉がけはもちろん、診療後の「小さなごほうび」にいろいろな形をした消しゴムとかシール、折り紙、その他を用意しています。
お子さまにこれからの治療の説明をするにあたり、使用する器具の説明をお子さまにわかりやすくするために言い換え言葉を使用します。 (治療に際しては、お子さまの「子どもなりの治療への理解」が不可欠です。)
例えば、
● エアータービン ⇒ 歯のシャワー、ジェット機
● 歯科用エンジン ⇒ コロコロ虫
● バキューム ⇒ 掃除機(お口のそうじ機)
● X線装置 ⇒ 歯のカメラ
● X線写真撮影 ⇒ 歯の写真を撮る
● 麻酔をする ⇒ 歯を眠らせる
など
術者が通常の声色と別の声を出して、お子さまの注意を引いて正の行動をうながす方法です。
例)小児歯科の患者としては比較的高年齢のお子さまが、甘えきってどうにもコントロールすることができない場合、いきなり普通と違う低いしっかりした声で「こらっ」と怒るまねをする など
歯科治療のさまざま道具、あるいはドクター(衛生士)の手の動きなどに注意が集中しがちなお子さまの「注意」を、他方に向けさせるものです。
できれば、気持ちをお子さまが強い関心を示すものに向ける方が効果的です。
例)数をかぞえる、歌をうたう、声がけの工夫 など。
治療中の保護者のかたのチェアーサイドへの付き添いについては保護者の気持ち、考え方、お子さまの年齢、性格など数々の要件を考慮して保護者のかたと相談させていただきます。
必要な場合は、母子分離(お子さまの甘えが強い場合,一時的に保護者のかたとお子さまを別れさせる)と言ったやり方をとることもあります。
これらの方法は、お子さま一人ひとりの状態を診て、必要に応じて歯科医師の判断で保護者のかたと相談の上、使用します。
当然ながら、歯科医師のお子さまに対する対応は、一人ひとり違います。
ご理解のうえ、ご協力をお願いいたします。
などです、お子さまの当院受診の参考までに。